VOCA展に行ってきた。

VISON OF CONTEMPORARY ARTSの頭文字でヴォーカらしいです。
まったく意味はわかりませんが
平面芸術で若手(40歳以下か未満かどっちか)アーティストの
フックアップを目的としたもの(?)みたいです。
起きたのが二時半とかだったので
行くかどうか迷ったんですけど最終日だし行ってみました。
上野につくころには正味一時間をきってたので
急いで入場。
平面の芸術ということで絵画だけじゃなく
染物や切り絵、鏡にペイントしたものや織物などが
あってどれも脳みその側面を猫のざらざらな舌に舐められたような
背筋を這うような魅力が溢れてました。
そのどれも文字で説明するのが非常に困難なんですけど
少しだけチャレンジしてみようかと思います。
僕が行くことを決めたのはNHKの番組を見たのがきっかけなんですが
その中でもとりわけ印象的だったのが
編み物(絨毯というかラグみたいなもの)を
真ん中からほどいてあるものと
二種類の織物を解いたものを左右に配置して
真ん中でそれを再構築するという
言ってて伝わる気がまったくしないんですが
そういうものがありまして
口笛を吹きたくなるくらい素敵でした。
それと染物を時間に追われながら眺めました。
砂漠のような黄色に黒く固まった血のような赤褐色が
上から下に幾筋も広がり
そのなかに輝くひし形が無数に散っているもので
夜空に広がる雲のような無言の存在感を持ってたような気がします。
ほかには名もない東京人のための花輪というシリーズが楽しかったです。
池袋色黒、新宿人狼鶯谷聖娼など地名を含んだ四字熟語を冠した
イラストは街中に溢れているベンチとか看板とかで
構成された花輪(あのパチンコ屋の前にあるような)で
精緻な線の中に人の呼吸みたいなものを含んでるようで
耳の辺りがこそばゆいような気がして何度も振り返りました。
ぎりぎりと止まらない歯軋りを頭蓋骨に響かせながら
狭い会場を二周して帰りました。
上野ということでスニーカーでも眺めて帰ろうかと思ったんですが
ちょっと疲れたのですぐさま帰路につきました。