ニート

実家に帰ってる間僕は無職だったわけで
ついでに父も母も無職なので
プータロー三人がひもじく暮らすという
全然経済効果の発生しない核家族だった。
その構図は今も大して変わっていない。
家を出ているが親の年金から仕送りをもらって
優雅に生活している。
母は来年還暦だというのに就活してた。
セブンイレブンのレジとかやろうとしてた。
もう働かなくていいはずの年齢なのに。
父親は腰が痛くてすこし動くのも辛そうだった。
今はボケないようにいろいろとやってる。
ボケて母に迷惑かけるのがいやらしい。
ボケ防止の一環らしいのだが
父からハガキが届いた。
字はわりと上手かったけど
日本語はめちゃくちゃだった。
僕が風呂場で錯乱状態に陥って
泣き叫んでいたら両親が駆けつけて
父はこれ以上ないくらい弱弱しい声で
たのむでしっかりしてくれ
お前の好きなことを好きなだけやればいい
何も文句言わん。
病気だけ治してくれ。
そうじゃないと安心して逝けない。
なんてことを言われた。
そんな言葉二度と聞きたくない。