『銃』中村文則

偶然、拳銃を手に入れてしまった学生の辿った顛末。
あらすじを聞いたときありがちな話だと思ったので
逆に結末がどうなったのか気になって読んでみました。
単純に拳銃手に入れて自分を見失っていく様が描かれているだけじゃなくて
なかなかスリルのあるシーンもあっておもしろく読めた。
主人公が合コンしたりしてしっかりセックスまで持ち込んで
割り切った関係まで結んだ挙句銃まで手に入れてもうやりたい放題。
撃てる! ヤれる! ぶっ殺せる!
なのになんだか色気のない文章で、そのくせ機嫌がいいを連呼する主人公。
所詮お前にとって銃を手に入れることは機嫌がいい程度のことか。
その割には銃を手にして以来とどまることない欲望をもてあましては
なんかぐたぐた言いながら従い行動はエスカレート。
でもやることはちゃんとやったりしてちょっとなんかあれだ、うらやましい。
僕も鉄砲欲しい。
そうすればコンパでモテモテか。
俺の黒いマグナムで打ちまくりか。