ベンチウォーマー

事実上の解雇宣告を受けた僕は途方にくれて
家中のものにかたっぱしから当り散らし
(これはカウンセラーのKさんもお勧めしてた。
枕にあたればいいのよ。害のない発散の仕方云々
で、僕がやってることはエレベーターの中で思いっきり
飛び跳ねること。いつかワイヤーが切れて落ちるんじゃないかってスリルがたまんねー。)
というわけで布団とか枕とか一通り当り散らして
ハルシオン飲んで寝ました。
いつも昼過ぎに起きるはずなのに八時くらいに起きちゃって退屈だから
とくダネとか見ちゃったりして余計腹が立つ。
僕の仕事の何がそんなに悪かったんだろうか。
電話に出ないことはあった。
僕が出てもどうせ知らない人なんだし、
知ってるであろう上司が取るのが手っ取り早いと思ってた。
でもそうじゃない、取次ぎも立派な仕事の一つだって言われてからは
そりゃもう目の前の電話がなったら即座に出るようにしましたよ。
お客様がいらっしゃったときなんかもインターフォンに駆けつけたよ。
リライティングそのものはまぁまぁ上達してきたんじゃないかと思ってた。
それとは別の事務仕事が人並みに出来なかったから在宅に回されたんだと思ってた。
でもリライティングにも相当ミスがあるらしく、
実績もないルールを守れない仕事はできないのナイナイナイなわけです。
もう仕事が回ってくることはないでしょう。
かなり楽なバイトだったはずなのに、
僕の条件にぴったりで時給もよかった。
ほんとリハビリ施設のつもりで通ってた。
明日からどうすればいいかわかんない。
とにかく酒が欲しい。
それがダメならおとりあえずハルシオンで急転直下。